光合成細菌を研究して、ノーベル化学賞を受賞した人がいます。その研究は「光合成細菌」ではなく、「光合成」を研究するところから始まったのです。

基礎研究の始まり

アメリカの微生物学者、コーネリアス・ヴァン・ニールは、「光合成は光を利用した化学反応である」と初めて学会で発表しました。

光合成は光を利用した化学反応である

3人の化学者

20世紀後半に化学物質の構造を解析する技術が発達してきます。そして、ドイツに「ハルトムート・ミヒェル」、「ヨハン・ダイゼンホーファー」、「ロベルト・フーバー」という3人の科学者があらわれます。
彼らは、光合成細菌の1種である「ロドシュードモナス ビリディス」という細菌を研究し、その細菌に含まれる「光合成に必要なタンパク質の構造」を明らかにすることに成功します。そしてその研究を1985年に学会に発表しました。

ノーベル賞を受賞

3人の科学者が発表したこの研究は、光合成全体の機能に関する様々な構造に及んでおり、その成果は、多くの科学者に衝撃を与えます。その偉業が認められ、彼らは1988年にノーベル化学賞を受賞しました。

ノーベル化学賞
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