光合成細菌よりマイナーな「放射菌」という細菌を知っていますか?実はこの放射菌は、光合成細菌と深い関係にあります。今回は、そんな放射菌についてお話したいと思います。

放線菌とは?

カビのような糸を伸ばして生活している細菌のことを、その形から「放射菌」と呼びます。放射菌と言っても、いろいろな種類の菌が存在します。

さまざまな放射菌たち

遺伝子解析が発達したことで、様々な細菌放線菌の仲間であることが分かりました。放線菌の多くはその名の通り菌体から糸を伸ばしますが、伸ばさない種類もいます。皆さんが良く知っている「ビフィズス菌」も放線菌の仲間です。
また、「ペニシリン」、「ストレプトマイシン」、「エバーメクチン」などの抗生物質を作ってくれる放線菌もいます。

放線菌は種類が豊富

善玉か悪玉か?

人に役立つ善玉菌のイメージがある放線菌ですが、「ジフテリア」、「結核」、「ハンセン病」などの感染症の原因になる悪玉菌もいます。放射菌は数が多く、その1つ1つに独特な特徴があるのが面白いところです。

土の中でのはたらき

一般的に放線菌は、土の中で生活しています。1gの土の中に約100万個も存在します。いわゆる「土のにおい」、土の独特の香りは放線菌によるものです。放線菌は土の環境を整えて地力を高めるという大事な働きをしています。

土の匂いは菌の匂いなんだよ

放線菌を増やすには?

農作物などに適した地力の高い土を作るには、放線菌を増やせば良いという事がわかります。では、その放線菌を増やすにはどうしたら良いでしょうか?

 1.土の中の放線菌を増加させることができる養分などを土に加える。
 2.あらかじめ培養しておいた放線菌を土に撒く。

この方法のどちらにも光合成細菌が活躍します。
1の放線菌の養分ですが、放線菌は光合成細菌が大好物なので、栄養として光合成細菌を撒くのはとても有効です。
2のあらかじめ培養した放線菌を撒いただけだと、栄養が足りずに土の中に思ったように放線菌が増えない可能性があるので、①のように光合成細菌をエサとする方が放線菌が定着しやすくなります。

より良い土になる為の栄養になっているんだ
トップへ戻る