光合成細菌が幅広く研究開発、あるいは産業応用されている理由の一端として、病原性が無く安全であることがあげられます。光合成細菌が利用されている例をご紹介します。

水田の環境

湛水

潅水状態の水田は、などとは違った、独特な水田特有の生態系が作られることになります。

土壌環境

水田の水の深さは3~5cmで、水中には太陽の光がよく届きます。表面が水で覆われた土の中では、酸素の量が少なくなって「嫌気状態」となります。光がある嫌気状態、これは、光合成細菌の仲間、紅色非硫黄細菌が大好きな環境です。

水田は最高の環境

有機酸が豊富

水田には光合成細菌紅色非硫黄細菌)が大好きなごちそうの「有機酸」が多数あります。有機農法による稲作では、田に水を張る前に稲わらや米糠をすき込みます。それらが分解されると「有機酸」の1種である「酢酸」になり、結果、水田には特に「酢酸」が多くなります。

酢酸が大好物なの

光合成細菌の活躍

作物の生育を助ける

光合成細菌は、生活する中で「窒素同化」を行います。稲だけではなく、藻類や植物プランクトンなどは、「窒素同化」で作られた成分を使って、生育するための「タンパク質」を作ります。光合成細菌は生息しているだけで、水田生態系の植物の役に立っています。

温暖化を防止する

有機農法による稲作では、メタンがたくさん発生します。メタンも二酸化炭素と同じように、温暖化の原因となる成分です。 実は、水田からのメタンの発生は「メタン生成菌」という微生物が原因です。
メタン生成菌も、光合成細菌(紅色非硫黄細菌)と同じ「酢酸」が大好きです。酢酸を食べてメタンを作り出します。
水田に、光合成細菌を大量に投入することで、メタン生成菌が食べる分の酢酸も食べてしまいます。そうする事でメタン生成菌の数が一気に少なくなり、メタンの発生も防げるという訳です。微生物による人海戦術ですね。

酢酸の奪い合いだ

安全な光合成細菌

光合成細菌は、特に作り出された微生物でもなく、普段から水田に生息しています。そして、病原性が無く、安全なことも分かっているので、食糧生産の場である水田にも使われています。

田んぼでも大活躍さ
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