光合成細菌は、さまざまな物質を作ります。ビタミンもその1つです。ビタミンとは、微量で人のからだの働きを調節することができる13種類の栄養素のことです。ビタミンは、人の体内で十分な量を作ることができません。今回は、そのビタミンについてご紹介したいと思います。
名前の由来
ビタミンの名付け親は、「カシミール・フンク」という人です。彼は、米糠から栄養素(ビタミンB1)を見つけます。これに「重要な生命活動(vital)をつかさどるアミン(amine)」という意味の「ビタミン」という名前を付けました。
ビタミンの種類(13種類)
ビタミンA, B1, B2, B6, B12, C, D, E, K, 葉酸, ナイアシン, ビオチン, パントテン酸
ビタミンの特徴
(1)微量で動物のからだの働き(代謝や生理機能など)を調節することができる。
(2)人は体内で作ることができない。
(3)欠乏すると病気になる。
ビタミンの分類
脂溶性ビタミン
ビタミンA, D, E, K
油に溶けやすいビタミンを脂溶性ビタミンと呼びます。脂溶性ビタミンは壊れにくく、油と一緒に調理すると体内に吸収されやすくなります。
水溶性ビタミン
B1, B2, B6, B12, 葉酸, ナイアシン, ビオチン, パントテン酸,ビタミンC
水に溶けやすいビタミンを水溶性ビタミンと呼びます。水溶性ビタミンは水で洗ったり熱を加えると失われやすいので、蒸したり炒めたりすると、より多く摂取できます。
ビタミンB群
B1, B2, B6, B12, 葉酸, ナイアシン, ビオチン, パントテン酸
ビタミンB群は体内で補酵素を作るときの原料として利用されます。補酵素が無いと、人は体を作るためのいろいろな活動が行えません。多くのビタミンの中でもB群はさらに重要な栄養素と言えます。
ビタミンの応用
食品添加物、医薬品、サプリメント、化粧品、肥料、飼料添加物などいろんな分野で使われています。
ビタミンの生産
ほとんどのビタミンは細菌による発酵法と、化学合成と発酵法の併用で生産されています。
ビタミンは、その構造が複雑で、化学合成では生産できないものが多く、逆に、細菌たちは5-ALAを素材として作ることができます。また、タンパク源として「酵母」、「クロレラ」、「一部の光合成細菌など」は、それ自体が有効な成分となります。